スローとうしのすゝめ 「スローとうし」は、企業分析を楽しみながら、お気に入りの企業キャラを見つけ、推しキャラと一緒にのんびり投資ライフを送ろうというものです。
株が上がれば万歳三唱、下がれば現実逃避。推しキャラ変えるのもあなた次第。投資の考え方は十人十色。
あなたならではの、「スローとうし」をはじめましょう。
プロローグ
はじめに
-
今日は、みなさんも口にすることの多いハムやソーセージでお馴染みの、日本ハムの投資分析をトレカ風にやっていきましょう。日本ハムといえばどんな商品を知っていますか?
-
ハムやソーセージはよく食べるけど、商品名となると、う~ん…
-
ソーセージのシャウエッセンね。いろいろなブランドがあるけど、やはりソーセージはシャウエッセンが一番美味しいわ。
-
ソーセージ以外にもロースハムやベーコン、焼豚など多くの商品があります。私はレトルトのハンバーグをよく食べます。今日はその日本ハムの投資分析をやっていきましょう。
日本ハムの概要
- 名前【証券コード】
日本ハム【2282】
- 創業・設立
1942年(昭和17年)、大社義規が徳島に食肉加工場(後の徳島ハム㈱)を創設。1963年、日本ハム㈱に商号変更し、本社を大阪に移転。1985年、最大のヒット商品となる「シャウエッセン」発売。2003年、プロ野球の北海道日本ハムファイターズを設立。
- 事業の内容
食肉の生産・加工・販売を一貫して行う食肉総合メーカー。食肉首位。ハムやソーセージなどの製造も行う。
- 本社
東京都中央区
- 社員の数
全体で3万人くらい。
- 企業理念・使命など
「食べる喜び」を基本テーマに、人々の楽しく健やかなくらしに貢献いたします。
-
-
そうです。日本ハムの場合は、牛や豚などの生産飼育から処理・加工、物流、販売までを一貫して行っています。
-
日本ハムといえばハムやソーセージの印象が強いけど、私たちがスーパーで買うお肉も販売してたのね。
-
企業の成長性を占う
せいちょう
業績の傾向
-
まずは日本ハムが今後どれだけ成長できるのか、皆さんで業績を見ながら評価してみましょう。
-
-
利益は2017年までは順調に伸びているけど、それ以降はやや低下傾向。売上が伸びない中で、利益が減ってるのは気になるところね。
-
成長性という点では売上と利益の伸びを見ることになりますが、日本ハムは、いずれも苦戦気味です。国内の人口減少が続く中、食品メーカーが売上を伸ばすのは簡単ではありません。
-
次は収益の中身を見ていきましょう。なお、加工食品にはレトルトのハンバーグや冷凍食品などが入り、乳製品にはグループ会社で製造するヨーグルトやチーズなどが入ります。
-
食肉が売上の5割以上を占めてるのはさすがにビックリね。社名からハムやソーセージがメイン事業だと思い込んでたわ。
-
たしかに、ハムやソーセージが10%しかない。むしろハンバーグやカレーとかの加工食品のほうが割合は多いんだね。
-
ハムやソーセージとは異なりお肉を買う場合、メーカーを気にすることは少ないので馴染みはありませんが、お肉を買う頻度を考えると食肉がメイン事業なのも頷けます。
-
ここ10年で見ると、食肉の売上は増えているのかな。
-
ハム・ソーセージはほぼ横ばいだけど、ここ2~3年はやや苦戦気味という感じかしら。
-
これを見ると、食肉は多少増えていますが、売上で大きな成長を期待するのはなかなか難しいのかもしれません。そうなると、利益にも目を向けて評価していく必要があります。
近年の株価
-
最後に日本ハムの株価も確認しましょう。これまでの業績と株価の動きを確認し、今後の株価の動きをイメージしてみましょう。
-
株価は13年から15年頃にかけて3倍近い上昇。ここ数年は4,000円近辺で足踏み状態。13年はちょうど売上が増え始めた頃なので、株価もそれに反応して上昇したのかしら。
-
売上はあんま伸びてなから、利益が伸びないと株価の上昇は難しいかなぁ…
-
株価は売上か利益が伸びる、もしくは成長する潜在的な可能性がある場合に上昇しますが、今の日本ハムの現状だと、成長はなかなか難しい課題かもしれません。
評価値
-
では、最後に日本ハムのステータス『せいちょう』を0~4の数値で評価してください。(目安 0:う~ん厳しい 1:もっとできる 2:ふつ~ 3:すくすく育て 4:ぐんぐん成長)
-
-
-
それでは『せいちょう』の評価値は「1.0」ですね。
1.0
企業の利益率を測る
ちせい
ROEと3つの指標
|
ROE(%) |
売上高利益率 |
総資産回転率 |
財務レバレッジ |
日本ハム
(20.3) |
4.8
(6.7) |
1.6
(2.0) |
1.63
(1.74) |
1.88
(1.94) |
山崎パン
(19.12) |
4.3
(5.1) |
1.3
(1.4) |
1.46
(1.47) |
2.28
(2.60) |
明治HD
(20.3) |
12.4
(9.4) |
5.4
(3.3) |
1.25
(1.41) |
1.84
(2.24) |
味の素
(20.3) |
3.3
(7.0) |
1.7
(4.0) |
0.80
(0.91) |
2.39
(1.99) |
※当期純利益を使用。( )は過去10年の平均。
-
次は企業のお金の使い方という点で評価していきましょう。まずはROEを他の大手食品メーカーと比較してみましょう。
-
日本ハムのROEは4.8で、山崎製パンと味の素より高く、明治より低い水準。売上高利益率は1.6とかなり低い。お肉屋は儲からないのか…
-
資産の回転率は1.63で一番高いけど、財務レバレッジは小さいのでなかなかROEを高めることに繋がってないわね。
-
主要企業のROE平均は9~10%前後と言われていますが、食品メーカーはやや低い傾向があります。日本ハムの4.8は頑張っている方かもしれません。続いてROEの推移を見てみましょう。
-
ROEの水準は一時期に比べて改善してるし、変動はあるものの右肩上がりといえなくもないわね。5%以上を維持しつつ10%まで上げたいところね。
-
回転率とレバレッジが低下傾向なのはROEにはちょっとマイナスだね。やっぱ利益率をもう少し上げないと…
-
ROEを上げるにはやはり売上高利益率を改善するのが王道となります。資産の回転率やレバレッジだけでROEを上げていくの簡単ではありません。
ROAと営業費用売上比率
|
ROA(%) |
営業費用売上比率 |
日本ハム
(20.3) |
5.8
(5.9) |
1.04
(1.04) |
山崎パン
(19.12) |
3.4
(3.8) |
1.02
(1.03) |
明治HD
(20.3) |
10.3
(7.1) |
1.09
(1.06) |
味の素(20.3) |
3.6
(5.8) |
1.05
(1.07) |
※営業利益を使用。( )は過去10年の平均。
-
次はROAと営業費用売上比率です。営業費用売上比率の上場企業の平均は1.05~1.10くらいで、1.15以上であれば十分といえます。推移もあわせて見ておきましょう。
-
営業費用売上比率は1.04と平均くらいで、ずっと横ばいね。
-
ROAは5.8%で、なんとなく右肩上がり??もう少し上がるといいけど。
1株あたりの指標
-
-
利益は安定的にプラスだから、BPSも順調に右肩上がりだね。
-
キャッシュフローの振れ幅が大きいのは気になるけど、基本的にはプラスなので問題ないかしら。
評価値
-
では、日本ハムのステータス『ちせい』を0~4の数値で評価してください。(目安 0:改善が必要 1:もう少し頑張れ 2:ふつ~ 3:賢い 4:大賢者)
-
-
-
2.0
企業の安定度を見る
あんてい
業績のバラツキ
業績の推定値の標準誤差(SE:%)
|
1株利益SE |
売上高SE |
営業利益SE |
日本ハム |
39.3 |
4.2 |
28.1 |
山崎パン |
21.2 |
2.8 |
16.2 |
明治HD |
13.7 |
1.6 |
9.9 |
味の素 |
67.4 |
8.6 |
26.5 |
※決算値(次期予想含む)から得られる回帰式の標準誤差(SE)を次期予想で割ったもの。
-
続いて業績の安定度を見ていきましょう。ここでは決算値から求めた回帰式の標準誤差を次期予想で割った値を業績のバラツキの尺度として使います。数値が小さいほど安定度は高いことになります。
-
日本ハムの数値は割と高めで、この4社の中では業績に幅があると言えるわね。特に営業利益の振れ幅が大きめかしら。
-
たしかに比べると数値はちょっと高めだけど、これくらいなら気にする必要はないかな。
株価のバラツキ
-
株価のバラツキも簡単に確認しておきましょう。株価が大きく変動してるほど株価の安定度は低いと言えます。
-
明治の動きは別として、他3社の振れ幅の大きさは同じくらい。
-
ここ最近の振れ幅はかなり小さく、安定した動きになってるわね。
-
日本ハムのように食料品を扱う企業は、景気の影響を受けにくいので、株価の振れ幅もその分小さくなる傾向があります。
評価値
-
では、日本ハムのステータス『あんてい』を0~4の数値で評価してください。(目安 0:フリーフォール 1:ジェットコースター 2:ふつ~ 3:メリーゴーランド 4:観覧車)
-
株価の変動は大きくないけど、業績変動が少しあるので「3」かしら。
-
-
それでは『あんてい』の評価値は「3.5」にしましょう。
3.5
企業の期待度を知る
めいせい
株価と理論株価の乖離
-
次は企業に対する期待度です。ここでは理論株価と実際の株価の差を期待度とし、「理論株価<実際の株価」の程度が大きく又は長く続く場合は期待度が高い企業ということにしています。
-
-
14年頃から株価が上昇するに従って乖離が一時的に大きくなってるわ。ちょうど利益が伸び始めた時期だし、投資家が利益の拡大を期待して買い向かったことで上昇したのかしら。
評価値
-
では、日本ハムのステータス『めいせい』を0~4の数値で評価してください。(目安 0:無名 1:聞いた覚えがある 2:ふつ~ 3:ほとんど知っている 4:英雄)
-
-
-
それでは『めいせい』の評価値は「1.5」としましょう。
1.5
企業の優しさを感じる
やさしさ
配当状況
※配当性向が±100を超える場合は±100としています。
-
最後は企業の配当です。配当から企業の投資家に対する優しさを評価してみましょう。
-
なお、業種や規模によって差はあるものの上場企業の配当性向の平均は30%前後、配当利回りは2~3%と言われています。
-
配当金はここ数年は増えてないなぁ。配当性向が50%と高いのは良いことだけど。
-
配当金が増えてないから、株価が上昇していなくても配当利回りが上がってこないのが少し残念ね。
評価値
-
では同じように、日本ハムのステータス『やさしさ』を0~4の数値で評価してください。(目安 0:魔王 1:質屋の主人 2:ふつ~ 3:宿屋の女主人 4:女神)
-
-
-
では『やさしさ』の評価値は「2.0」としましょう。
2.0
企業カード
キャラデータ
-
ここでトレカを作るにあたっての必要なデータを整理しましょう。キャラの生息地(エリア)は『たべもののくに』としましょう。武器や魔法、敵はどうしますか?
-
-
魔法は何がいいかしら…。国内の需要増がなかなか難しいのであれば、海外に活路を見出すのが自然かしら。海外事業は直近で黒字転換してるみたいだし。
-
あとは敵か、ハム・ソーセージや食肉のライバル会社ってどこなんだ?
-
-
では、魔法は外国、敵は伊藤ハムとプリマハムにしましょう。これで日本ハムのトレカを作るデータが揃いました。
< 特技・属性 >
えりあ
|
ぶき
|
まほう
|
てき
|
たべもののくに |
食肉 |
外国 |
伊藤ハム プリマハム |
< ステータス >
せいちょう
|
ちせい
|
あんてい
|
めいせい
|
やさしさ
|
1.0 |
2.0 |
3.5 |
1.5 |
2.0 |
キャラカード
-
最後はトレカに描く日本ハムのキャラです。いつも通りキャラのイラストはサキさんに、タイチくんはキャラのアイディアを出してください。
-
日本ハムといえばやっぱハムだよなぁ…。あっ!!プロ野球の日本ハムのマスコットがリスだった気がする。となるとハム工場にいるリスのイメージかな。名前は、ハム助で。
-
ハム助って、リスじゃなくてハムスターに付ける名前な気がするけど….。まあ、ひとまず描いてみますか…こんな感じかしら。
※画像をクリックして拡大。
-
おぉー、まさにハム助!!これで日本ハムのキャラは完成だね。
-
うまく描けたわ。ポイントは手に持っているハムかしら。工場の職人っぽい感じに、可愛さがプラスされて、いかにもハム助って感じ。まぁ、リスなんだけど…
-
最後に私たちゆうかぶの投資判断の印をキャラカードに押しましょう。
-
投資判断はステータス評価値の合計(RT)で決定し、13以上で『買い』、8以上13未満は『中立』、8未満は『売り』になります。
-
日本ハムのRTは『10.0』だから、『中立』だね。
-
注意
キャラカードに描かれたキャラクターは当サイト独自のもので、実際の企業とは何ら関係はありません。また当サイトの「買い」「売り」の判断はゆうかぶメンバーの見解によるもので、正確性・信頼性等については一切保証されておりません。投資の最終決定は、ご自身の判断でなされますようお願いいたします。